いま何が起こっているのか?

3.11以降のことを原発・放射能の影響・エネルギー問題などの記事を記録している

朝日新聞 2015年2月23日03時00分


福島)第一原発の排水路に放射性物質 港湾内に流出か:朝日新聞デジタル

東京電力は22日、福島第一原発の排水路で、高濃度の放射性物質が検出されたと発表した。一部は港湾内に流出したとみて、東電が原因を調べている。

 東電によると、同日午前10時ごろ、雨水などを流す排水路で、水に含まれる放射性物質濃度を監視するモニターで濃度が高いことを示す警報が発生。ベータ線を出す核種の濃度は1リットルあたり約5千ベクレルで、一時同7千ベクレルに達した。通常の濃度は1リットルあたり百ベクレル程度という。

 構内をパトロールしたところ、タンクや汚染水を移送する配管からの漏洩(ろうえい)は確認されていない。汚染水タンク周りにあり、エリア内の雨水などが外部に出ないようにする堰(せき)の弁は「閉」の状態になっていた。濃度は徐々に下がる傾向がみられるという。

 モニターは過去に相次いだ、汚染水をためるタンクからの水漏れを受けて設置。排水路への漏れがあった場合に把握できるよう、昨年7月に運用を始めた。運用開始後、濃度が高いことを示す警報が発生したのは初めて。

 東電は排水路にある六つのゲートを閉めて、水の流出を止めるとともに、バキュームカーを使って、排水をくみ上げるなどの対策を実施。モニターは排水路の比較的海側に近い場所にあるため、上流側でのサンプリングなども行い、汚染された水が排水路に流入した場所や、流入の経緯の特定を急ぐ。

 県は同日夜、東電福島第一廃炉推進カンパニーの担当者に対し、原因究明や再発防止策の徹底を求めた。(小坪遊)