いま何が起こっているのか?

3.11以降のことを原発・放射能の影響・エネルギー問題などの記事を記録している

川内原発なぜ?再稼働?またしても人命は2の次。お金が1番の政治。福島の事故は生かされない。

再稼働の大命題はーお金でした↓

福島第一原発の事故から何ら、学ぶことなく。
お金に命とふるさとが取り戻すことのできない状況へと入っていく。
だれが本当に再稼働を望んでいるのだろうか?
こんな地震列島で正気とは思えない。
安全神話はすでにないことを見ない。
新しい原子力規制委員会からだされている指針は
「安全を保障するものではない」と
田中委員長自ら何度も、国会で答弁している。

九州電力、頼みの再稼働目前 収支改善へ「一日も早く」

2015年7月8日18時38分(朝日新聞

川内原発1号機の原子炉への核燃料の搬入が始まり、九州電力がめざす8月中旬の再稼働に向けた作業は大詰めを迎えた。5年ぶりの黒字転換を「必達目標」に掲げる九電にとって、再稼働は「頼みの綱」だ。ただ、4年以上も停止した原発の再稼働は前例がない。九電の想定通りに進まず、再稼働の日程が遅れる可能性もある。

 九電は7日午後1時39分に1体目の核燃料の搬入を始め、「再稼働に向けた重要な工程のひとつと認識しており、慎重かつ丁寧な作業に努める」とのコメントを出した。10日までの4日間で、157体の核燃料原子炉に運び込む計画だ。

 3月末に始まった原子力規制委員会の設備検査への対応に手間取り、再稼働の目標時期は繰り返し遅れてきた。九電幹部は「ようやくここまで来た」と話す。

 九電が再稼働を急ぐのは、財務の悪化に歯止めがかからないことへの焦りの裏返しだ。原発の代わりに動かしている火力発電の燃料費がかさみ、2015年3月期は1146億円の最終赤字。4年間の累計の赤字額は7千億円超にのぼり、財務の健全性を示す自己資本比率は15年3月末で9・0%と、東日本大震災前の10年3月期の3分の1の水準まで落ち込んだ。

 1、2号機がともに再稼働すれば、月150億円程度の収支改善が見込めるため、「一日も早く動かしたい」(幹部)のが本音だ。

 核燃料の搬入作業が終わった後も、原子力規制委員会の設備検査は続く。水位計や、冷却水を注入する設備が正常に機能するかなどを確かめる。

 ただ、川内1号機は2011年5月に定期検査に入って以来、4年以上も止まったままだ。「停止期間中も点検はしているが、こればかりは動かしてみないと分からない」(瓜生道明社長)といい、残る検査の過程で予期せぬトラブルが発生し、再稼働の時期がずれ込む可能性は残る。1号機が遅れれば、2号機の遅れも避けられない。再稼働頼みの黒字転換のシナリオは、なお綱渡りが続く。(長崎潤一郎)

今までの流れ

核燃料搬入で川内原発の再稼働は目前に

2011年5月 1号機が定期検査で停止

  13年1月 1号機の核燃料原子炉から取り出す

     7月 原発の新規制基準施行。九州電力が1、2号機の審査を
        原子力規制委員会に申請

 14年9月10日 1、2号機は新規制基準を満たすとする審査書を、
           原子力規制委員会が決定

 15年3月19日 九電が1号機の使用前検査を規制委に申請。
            「7月上旬めどに再稼働」と表明

     30日 規制委が1号機の検査開始

   4月23日 1号機を「7月中旬めどに再稼働」と変更

   5月25日 九電が2号機の検査を申請。「9月下旬めどに再稼働」と表明。
          1号機は「7月下旬めどに再稼働」と変更

   6月1日 1号機を「8月中旬めどに再稼働」と変更

     10日 2号機の検査開始

     25日 2号機を「10月中旬に再稼働」と変更

   7月7日 1号機の原子炉核燃料の搬入開始

   8月中旬 1号機を再稼働(予定)

   10月中旬 2号機を再稼働(予定)

 そして再びなにより大切な人命避難の安全性は全くーおざなりなまま
30キロ圏外へ住民9割避難、最大28時間 川内原発

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鹿児島県は29日、原子力規制委員会の優先審査が進む九州電力川内原発鹿児島県薩摩川内市)で重大事故が起きた際の住民の避難シミュレーションを公表した。30キロ圏内の21万5千人の9割が圏外に逃げる所要時間は9時間15分~28時間45分。だが全員が圏外に避難を終えるのにかかる時間や、市町別の避難時間は試算していないとして、公表しなかった。県は避難計画の実効性を高めることを試算の目的にうたうが、30キロ圏内の市町からは、内容に具体性が乏しいと批判が出ている。試算は県が民間業者に委託した。全員が自家用車で逃げ、5キロ圏内の住民約5千人の9割が圏外に出た段階で5~30キロ圏に避難指示が出ると想定。自主避難する人の割合などを考慮した13ケースを計算した。

(再稼働を問う)原発と生きる葛藤 川内1号機、11日にも再稼働2015年8月8日05時00分(朝日新聞

 九州電力川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)が11日に再稼働する見通しになっている。原発と共に歩んできた街に暮らす住民たちは葛藤を抱えたまま、再稼働の日を迎えようとしている。

 

 ■客の7割作業員、宿主「ようやく」 村八分を恐れ、「反対」公言できず

 8月上旬、川内原発に続く県道。早朝から田んぼの中の一本道を、作業服姿の人たちを乗せたバスや工務店の車などが次々と走り抜けていく。原発関係者の出勤風景だ。

 「こんなに車が走る田舎道は他にないやろ」

 原発敷地内の清掃や緑化を請け負う地元企業の元社長の中村博則さん(80)はいう。会社は雇用創出のために1980年にできた。地元住民ら約90人が働く。

 「地元は原発共存共栄。仕事を直接もらっていなくても恩恵がある。再稼働は遅いくらいだ」

 薩摩川内市中心部。永井康太郎さん(66)は食堂やスナックが並ぶ通りで民宿を経営して10年になる。客の7割は原発作業員だ。「ようやくの再稼働。待ちに待っていた。市は『原発を柱にした産業構造でいく』と決めた。その中で生きるすべを探るしかない」

 川内原発では通常時、約千人が働いている。定期検査ではさらに千人ほどが現場に入る。市の試算によると、定期検査の際に延べ約4万7千人がそれぞれ3カ月近く市内に宿泊し、その費用は約190億円。恩恵はタクシーやコンビニ、クリーニング店にも及ぶ。

 そんな活況は東京電力福島第一原発事故で一変した。ほどなく川内1、2号機とも定期検査を機に停止。作業員の足は遠のき、永井さんの民宿も経営が悪化した。廃業するホテルもあったが、永井さんは車や土地を売ってしのいだ。

 再び潮目が変わったのは、再稼働に向けた安全対策工事が本格化した13年ごろ。ピーク時には約2700人の作業員が来て、宿は再び満室状態になった。

 永井さんは思う。

 「川内が先頭を切って再稼働するのは、国内の原発で一番安全な証しだ」

 こんな歓迎ムードに、市内の旅館経営に携わる女性(64)は、違和感を覚えている。
原発はこの世にあってはいけないもの。それが福島の事故の教訓だと思う」
だが、本音を公言できずにいる。
「再稼働の是非を、原発に関わって暮らす地元の住民に問うのは酷。
                        『経済か、安全か』の答えなんか出せない」

 ほかの地方都市と同様、薩摩川内市の商店街もシャッターを下ろしたままの店が目立つ。04年の市町村合併時に10万3千人だった人口は減り続け、今は10万人に届かない。電源三法に基づく市への交付金や税収を合わせた原発関連の市の収入は、近年は一般会計予算の1割に満たない。市に入る原発施設の固定資産税は、86年度のピーク時は55億円だったが、減価償却で今は5分の1に減る。

 原発から約5・5キロの薩摩川内市水引町に住む、農業岩元和人さん(66)は、避難計画や安全対策が不十分ななかでの再稼働は許されないと考えている。昨年末、地元公民館で原発事故で避難生活を送る福島県の女性の講演会に足を運んだ。しかし、岩元さん一家以外に参加した町の住民はわずか3人だった。

 「心では原発に反対している人も、それを公言したり、集会に顔を出したりすると『村八分』になると恐れている」。それでも岩元さんは、反対の声を上げ続けるつもりだ。

 (奥村智司)

再稼働前にいくつかのトラブルも見つかったがー

川内原発1号機 計測器周辺でトラブル(NHK)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150807/k10010182471000.html

 

8月7日 23時40分
再稼働に必要な検査が最終段階を迎えている鹿児島県川内原子力発電所1号機で、7日午前、原子炉の水を循環させるポンプの振動を測る計測器が、通常より低い値を示しました。
九州電力が調べたところ、ポンプに異常はなく、計測器周辺のトラブルと分かり、再稼働の工程に影響はないとしています。
川内原発1号機は、再稼働に必要な原子力規制委員会による検査が最終段階を迎えていて、原子炉の水を循環させて配管からの漏えいがないことなどを確認する検査が行われています。
九州電力によりますと、7日午前10時20分ごろ、中央制御室にいた運転員が、原子炉の水を循環させる3台のポンプのうち1台で、振動を測る計測器が通常より低い値を示しているのを見つけました。
九州電力が調べたところ、ポンプに異常はなく、計測器の信号を受け取る接続部に異常があったことが分かり、接続部とケーブルを交換するとともに、7日午後9時前にポンプの稼働を再開したということです。
今回の経緯について、九州電力は再稼働の工程への影響はないトラブルだとして、原子力規制庁の現地の検査官に午後4時半すぎの定例の会議で報告したということです。
原子力規制庁によりますと、今のところ、今後の検査のスケジュールに影響はないとしています。
九州電力は、今後の検査で問題がなければ、今月11日にも原子炉を起動し再稼働させる計画です。

川内原発:1号機冷却水ポンプ停止 振動計に不具合

毎日新聞 2015年08月07日 21時50分(最終更新 08月07日 23時41分)

 ◇九電 再稼働予定の工程に「現段階では影響ない」

http://mainichi.jp/select/news/20150808k0000m040087000c.html

九州電力は7日、再稼働に向けた準備が進む川内(せんだい)原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)で、3台ある1次冷却水ポンプのうち1台の振動計が異常値を示したため、ポンプを停止したと発表した。点検の結果、ポンプ本体に異常はなく、振動計に不具合があった。1号機は11日の再稼働を目指しているが、再稼働の工程に影響はないとしている。

 九電によると、ポンプは原子炉格納容器内にあり、振動計はポンプの軸の振動を測定する機器。7日午前10時22分に振動計の数値が通常より低いことを中央制御室の運転員が確認した。同日午後6時半からポンプを止めて点検し、振動計の一部部品を交換した。ポンプは4日、原子炉を冷やす1次冷却水の温度や圧力を上げるために本格的に動かし始めていた。

 九電は7月から1号機で発生するトラブルを軽い順にレベル0〜4の5段階に分け、工程に影響を与える可能性があるレベル2以上を公開すると決めた。今回のトラブルは初の公開で、レベル2に当たる。【浅川大樹、遠山和宏】